【おすすめ】独占禁止法の基本書・判例集・演習書

独占禁止法は、司法試験選択科目の中でも学習量が少ないといわれています。とはいえ、効率的に学習するためには、教材の選択には慎重にならなくてはいけません。以下では、私がおすすめする独占禁止法の基本書、判例集および演習書を紹介したいと思います。

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基本書

川濵 昇、瀬領 真悟、泉水 文雄、和久井 理子『ベーシック経済法』(有斐閣、第4版、2014年)

独占禁止法の入門書です。「企業結合」、「不当な取引制限」、「私的独占」、「不公正な取引方法」、「事業者団体の活動」等、独占禁止法の論点が非常にコンパクトにまとまっています。設例も豊富で各論点の概念が非常にわかりやすくなっています。独占禁止法の入門書の中では最も網羅的で初学者の理解を助けてくれる書籍だと思います。

金井貴嗣、川濵昇、 泉水文雄『独占禁止法』(有斐閣、第5版、2015年)

「ベーシック経済法」を読了した人におすすめします。独占禁止法の論点により深く検討を加えた書籍になります。判例の引用も多く、公正取引委員会、裁判所の見解の流れが非常に理解しやすいです。「ベーシック経済法」の著者も編集に参加しているので、内容は「ベーシック経済法」に対応しているため、独占禁止法の理解をより深めることに役立つ書籍です。逆に、本書から手を付けることはおすすめしません。理解に多くの時間を要することが想定されます。

判例集

金井貴嗣、川濵昇、泉水文雄『ケースブック独占禁止法』(弘文堂、第3版、2013年)

本書の特徴は判例の豊富さです。独占禁止法の重要論点に関する判例が多数収録されています。判例を参照する目的で利用するにはうってつけの書籍になります。各判例の後には、判例の内容を問う設問が用意されているので、それ解くことによって判例の理解を深めることができます。但し、内容のほとんどが判例の引用になるので、判例の評釈をもっと詳しく知りたいという人は下の判例百選を併せて利用することをおすすめします。

経済法判例・審決百選(有斐閣、第2版、2017年)

定番の判例百選です。判例に評釈を加えた書籍という点では非常にまとまりを持ったものですが、多数の学者が執筆に参加しているため、内容に誤りがあったり、一貫していなかったりする懸念はあります。とはいえ、その多くが判例の理解を助けてくれるのは間違いありません。上記の「ケースブック独占禁止法」では不十分という人が利用することをおすすめします。但し、判例の集録数は「ケースブック独占禁止法」に比べて少ないので、すべての判例が掲載されてはいません。

演習書

川濵昇、武田邦宣、和久井理子編『論点解析 経済法』(商事法務、第2版、2016年)

独占禁止法の演習書は非常に少ないです。唯一おすすめできるのが本書になります。本書は、具体的な設例を中心に「違反行為は何か」、「事業者側及び公正取引委員会側からいかなる主張が可能になるか」を問われます。各論点について様々なパターンの設例が用意されているので、各論点の内容の理解を深めることができます。判例の参照も多く、判例の復習にも役立つ書籍となっています。これ以外の独占禁止法の演習書はあまりないと思います。実際に司法試験の問題に取り組むのも良いと思います。

まとめ

独占禁止法は学習量が少ないとはいえ、企業結合、カルテル、入札談合など違反行為の内容は複雑であり、一朝一夕には理解することができません。なので、正しい参考書を用いて学習することが肝要となります。以上の他にも優良な書籍はありますが、あまり多くの書籍に手を付けても意味がないので、取り組む書籍を厳選して学習することをおすすめします。

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