競争はなぜ好ましいのか-経済的利益の観点から

市場における競争がもたらす経済的利益には次のものがある。

  • 消費者の利益
    • 価格品質の改善:企業が互いに競争を行えば、消費者をより多く獲得するため、より安価で高品質な商品・サービスを提供するようになる。
    • 消費者の厚生:価格の高騰を防ぎ、より多くの消費者がより多くの商品・サービスを得ることができる。
    • 消費者保護:事業者と消費者間の情報の格差を是正することによって、消費者が合理的な意思決定を行うことができる。純粋な競争状態が実現するのは、一部の事業者が消費者の無知や不合理につけ込むことのない状態である。消費者が適切な判断行使をすることによって、市場経済を円滑に機能させることができる[1]。
  • 経済的効率性
    • 資源配分上の効率性の達成:完全競争社会においては、価格は限界費用[2]に一致する。この状態においては、生産に要する費用より消費者が評価する価値が大きい限りは生産を継続するため、資源の無駄なく利用することができる。
    • X不効率の発生を防止:X不効率性とは、競争圧力の低下によって、企業が効率的な生産・供給を行わなくなることをいう。競争が活発であればあるほど、生産・販売の費用を抑えるため企業は努力する。
    • 技術革新を促進:競争的な市場においては、技術革新(イノベーション)によって得られる見返り(利益)が大きいため、技術革新を促進するインセンティブが高くなる[3]。
    • その他の不効率の防止:ライバル企業を市場から排除することによって、ライバル企業がより低い費用で商品・サービスを生産することを妨げる。

[1] 消費者が商品・サービスに対し、適切な価格で評価することで、一部の企業が不合理な価格で販売することを防ぎ、他の消費者の利益にもなる。

[2] 生産量を1単位だけ増加させることに伴う総費用の増加分。

[3] 独占的企業にとっては、現在の売り上げから技術革新による売り上げに転換されるだけなので、リターンは相対的に小さい。

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