憲法の私人間効力-重要論点

憲法の私人間効力

憲法は、国家-国民の関係において、国家権力を制限し国民の自由・権利を保障することを想定されている。しかし、社会においては、会社、組合などの国家類似の組織体が国民の自由・権利を侵害することも有り得る。私的団体-国民間において、国民の自由・権利を保護する要請がある。

この点については、無効力説直接効力説間接効力説の3つの説がある。

無効力説 私人間効力を認めない
直接効力説 私人間効力を肯定する
間接効力説 私法の一般条項を通じた適用を認める

判例

判例通説は、間接効力説に立つ。この点について判例は、「私的自治に対する一般的制限規定である民法1条、90条や不法行為に関する諸規定等の適切な運用によつて、一面で私的自治の原則を尊重しながら、他面で社会的許容性の限度を超える侵害に対し基本的な自由や平等の利益を保護し、その間の適切な調整を図る方途も存するのである」(三菱樹脂事件 最大判昭和48・12・12)と述べている。

その後の判例においても、「自由権的基本権の保障規定は、国又は公共団体の統治行動に対して個人の基本的な自由と平等を保障することを目的とした規定であつて、専ら国又は公共団体と個人との関係を規律するものであり、私人相互間の関係について当然に適用ないし類推適用されるものでない」(昭和女子大事件 最判昭和49・7・19)として間接効力説の立場を示している。

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